NICUは、低体重児や早産児、先天性疾患などを持つ新生児の集中治療室のことです。近年では、女性の高齢出産や不妊治療が増えつつあり、未熟児や障害を持って生まれてくる新生児の割合も比例して増加傾向にあります。そのため、NICUの看護師は需要が高まっているといえるでしょう。NICUで働く看護師の主な仕事は、モニターをこまめに確認し、少しでも異常が見られたらすぐに医師へ報告することです。その他にも、点滴や経鼻栄養チューブがきちんと装着されているか、呼吸器の管理なども定期的にチェックしなければいけません。
NICUでは新生児を看護することが主ですが、母親の精神的なケアも同様に求められます。というのも、母親は出産直後に子どもと離れ離れで入院生活を送ることになるからです。いくら我が子に会いたいと思っても、簡単には会うことができません。また、疾患にかかったのは自分のせいだと責めてしまう母親も存在します。そのような母親の精神を安定させるために、NICUで働く看護師の徹底的なサポートが必要なのです。
NICUで働くことは大変ですが、看護師として様々なメリットもあります。例えば、NICUで扱う新生児は重篤な疾患を抱えているため、高度な技術や知識を身につけられることです。さらに、NICUには、一般病棟ではなかなか見る機会のない最新鋭の医療機器が数多く取り揃えられています。高度な医療機器の知識や操作技術などを間近で学べることは、大きな魅力といえるでしょう。難しい局面に立たなくてはいけないことも多いですが、その分NICUではやりがいを感じられるのです。